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区長候補の公開質問状への回答

教科書・新宿ネットワークが行った、新宿区長候補者への公開質問状についての
回答を入手しましたので、ここに転載します。

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子どもたちの教育と教科書問題に関心をもつ市民団体、教職員、弁護士などでつくる新宿区内のネットワーク、教科書・新宿ネットワークでは、新宿区長選挙(11月9日投開票)に際して、立候補を予定されていた方に公開質問状を出しました。
区長選に立候補した2名のうち、10月31日までに、岸まつえ候補(平和と希望のまち新宿をつくる会)から回答がありましたが、吉住健一候補からは回答がなく、再度回答をお願いしましたが、その後も回答をお寄せいただくことができませんでした(11月6日現在)。

区長選における区民のみなさまの選択の参考になれば幸いです。
教科書・新宿ネット
 (連絡先)新宿区新宿1-14-5 新宿KMビル602
         あかしあ法律事務所 (担当) 大久保、赤川


質問1.今年6月、地教行法(地方教育行政の組織及び運営に関する法律)が改定されました。首長による「教育大綱」の策定や、総合教育会議における教育への介入等、政治の教育への関与を強化するものです。
  首長の教育への政治的な関与について、どのようにお考えですか。
【岸候補の回答】 認めるべきでない
【意見及びその他の回答】
  そもそも教育委員会制度は戦後間のない1948年にでき、戦前の国家主義教育の反省にたち、教育が政治からの影響を受けないようにするため設けられました。今回の改定は、首長の教育への政治的関与が抜本的に強化されるもので、立場を超え多くの教育関係者、国民から懸念が表明されています。私も反対です。私が区長になった場合には、区民の代表である教育委員をはじめ、児童・生徒の実情、学校の要望、保護者、区民、教育現場の声を重視したいと思います。


質問2.新宿区における、①「教育大綱」や、②総合教育会議、③教育委員会の新しい位置付けについて、どのようにお考えですか。
  特に、総合教育会議において、学校の設置や統廃合、教科書や人事など教育委員会の権限に属することを対象とし、教育課程や教育内容に関しても議論を妨げないとされていることについて、どのようにお考えですか。
【岸候補の回答】
①「教育大綱」について
 地教行法では、首長が決定するものとされていますが、私は従来どおり、区民の代表である教育委員の意見を尊重します。
②総合教育会議について
 1,でお答えした考え方に基づき、区長の考えや主張を押し付ける事を厳に戒め、区民や教育現場の声を受け止めた会議対にします。
③教育委員会の新しい位置付けについて
  地教行法では、従来の住民代表の教育委員長がトップではなく、首長が任命する教育長がトップとなる事になりました。私が区長になった場合には、教育庁には、区民の代表である教育委員の意見、児童・生徒の実情、学校の要望、保護者、区民、教育現場の声を受け止める方になって頂き、教育委員会が区民にとって身近で、子どもたちの将来に責任の持てる組織になり、個人の人格の完成をはかれるよう務めます。


質問3.総合教育会議の公開、区民の傍聴、議事録の作成・公開を可能とすることの是非について、どのようにお考えですか。
【岸候補の回答】 傍聴を認めるべきである
【意見及びその他の回答】
  総合教育会議を設置した場合、新宿区の教育方針や施策を区民が知る事は当然と考えますので、個人情報に関わる事以外は公開すべきです。また議事録の作成、公開の他、開催時期の配慮や中継、施策に関係する区民の意見表明などを行えるようにします。


質問4.公立学校の教科書採択に当たって、教職員や保護者、区民等、教育現場の意見が反映された採択となるような制度・運用にすべきだとお考えですか。
【岸候補の回答】 教育現場の意見を反映した採択にすべき
【意見及びその他の回答】
  新宿区教育委員会においては、今までも教育現場の意見を反映した採択をされてきたと考えますが、今後ともそのようにすべきです。


質問5.新宿区立学校において使用する教科用図書採択に関する要綱(教育委員会平成14年2月1日決定)、特にその第2条(採択の方針)を、今後も尊重されますか。
  *要綱第2条 教育委員会は、次の方針に従って教科用図書を採択する。
   ①採択の対象となる教科用図書について、十分調査研究を行う。
   ②調査研究をいかした、公正かつ適正な採択を行う。
   ③児童・生徒の実情及び学校の意向を十分配慮する。
【岸候補の回答】 今後も尊重する
【意見及びその他の回答】
  新宿区立学校において使用する教科用図書採択に関する要綱、第2条は尊重します。区長や教育長の意向を押し付ける事は厳に慎み児童・生徒の実情と学校の意向を十分に配慮すべきです。


質問6.新宿区は、1986(昭和61)年に平和都市宣言を行い、広島・長崎への平和派遣をはじめ、平和啓蒙活動に力を入れて取り組んでいます。新宿区が従来行ってきた平和事業を、今後も継続されますか。また、継続される場合は、どのような取り組みを行いたいとお考えですか。
【岸候補の回答】 継続する
【意見及びその他の回答】
  私は、弁護士として、憲法を守り活かす取り組みをしてきました。立候補の決意を固めたのは、「幾千万の戦争の犠牲を経てつくられた憲法9条を無傷で子どもたちに渡したい、首都の都庁所在地・新宿から平和を発信したい」との思いです。よって、新宿区が平和都市宣言のもと全国6位という予算規模ですすめてきた平和施策、平和首長会議参加、広島長崎への親子平和派遣事業、同報告回、平和マップの作成、核兵器禁止条約の交渉開始を求める署名の配置等を規模内容の充実を行います。さらに、教育委員会が取り組んでいる、ゲストティーチャーによる戦争体験の学習や平和のポスター展、平和マップの活用を支援して、戦争の惨禍と平和の尊さを語り次いでいきます。区政の根幹をなす永続的な取り組みとして行っていけるよう「平和推進条例」を制定します。


7.新宿区内には、中国や韓国をはじめ、さまざまな国の子どもたちが机を並べて学んでいます。一方で、ヘイト・スピーチなど排外主義的な動きも起こっています。区の教育において、どのような視点が今後重要だとお考えですか。
【意見等】
  憲法の原理は、個人の尊重です。私は、「みんなちがって、みんないい」まち、をつくります。新宿区はこれまでも、多文化共生のまちづくりをしてきました。次代を担う子どもたちにも、身近なところから国際理解と友好を深め、多様性を認める価値観と人間性を育んでもらえる環境づくりをします。

岸まつえ弁護士、新宿区長選に立つ!

2014年10月6日、当事務所所属の岸まつえ弁護士が新宿区長選(11月9日投票)に「平和と希望のまち新宿をつくる会」
から立候補することを表明しました!
憲法9条をいかす政治の旋風を新宿からふかせてくれることを期待します。

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10月6日新宿区議会審議の結果【速報】

10月6日、 総務・区民委員会で、新宿区内勤務弁護士103名で提出した「集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を求める意見書に関する陳情」の審議がされました。

平間しのぶ議員(民主・無所属クラブ)、田中のりひで議員(共産)、かわの達男議員(社会)、なす雅之議員 (花マルクラブ)が賛成しましたが、残念ながら自民、公明、区民主権の会が賛成せず、賛成少数で不採択となりました。


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議事録(傍聴者今泉まとめ)



20141006新 宿区議会総務区民委員会10:00~

26陳情第19号  「集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回を求める意見書に関する陳情」



【総務区民委員会メンバー】

沢田あゆみ委員長(共産)

平間しのぶ副委員長(民主・無所属クラブ)

池田だいすけ(自民)

宮坂俊文(自民)

中村しんいち(公明)

井下田栄一(公明)

田中のりひで(共産)

のづたけし(区民主権の会)

かわの達男(社会)

なす雅之(花マルクラブ)



【審議】

・かわの達男(社会)

 これは国の中においても議論があるところですが、私はこの陳情の趣旨には賛成でありまして、ぜひ閣議決定の撤回を求める意見書を提出してほ しい。集団的自衛権の行使を閣議決定ですることはこれまでの政府の一連の立場と180度違うことであるにも関わらず、議論もほとんど進んでないところで閣議決定だけして、関連法はもっと先にやっ ていくということに大変問題がある。国でやっていることではあるが、区民の平和・暮らしにとっても関係がないわけではない。とりわけ新宿 区には防衛省もあり、新宿区からやっていくことは必要だろう。新宿区内の賛同弁護士が新たに53人増えて103人 の方が陳情者になっている。新宿区内の弁護士の意思ということにもそれなりに大きなインパクトがある。平和都市宣言から考えてもこの趣旨 についてしっかり受け止めて意見書を出すよう求めたい。



・田中のりひで(共産)

 これは議会に出された陳情だが、最近でいくと9月の千葉の野田の根本市長が代表質問の答弁で集団的自衛権は9条 に違反するという考えを表明。ほかにも新潟加茂市市長、三重県松坂市の山中市長等々意見表明が出ている。新宿区長はこの問題については態度を明らかにしないのか。



・総務課長

 区長の政治姿勢については、今回の閣議決定については、世論調査等でもあるように、慎重な点がたりなかった、今後、国会の議論を注視し、政府が十分な説明責任を果たすことが必要であるという立場。



・田中(共産)

 根本市長は、9条の改正に反対と述べた上で手続き自身がおかしいといっている。内閣の解釈を変えることによって変えること自体が違憲。共同通信8月の世論調査でも84.1%が説明不足という意見、閣議決定に反対が60.2%、賛成は31.3%のみ。世論調査についてどう思うか。



・総務課長

 世論調査の数字の取り方については、いくつかのものある。賛成と反対については二者択一というだけでなくて賛成についても選択肢の用意の仕 方によって数字が動いている。ただ、そうした中でもそれぞれ意見が割れているということは理解している。



・田中(共産)

 およそ200名近い憲法学者が憲法違反と言っている。今回も新宿区内の弁護士103人が区議会に挙げている。日本の岐路である。新宿区議会としても憲法とそぐわないという声を挙げていく必要があると思う。全国的には長野県は77市町村のうち40近い市町村議会が撤回の意見書を7月1日以後に挙げている。東京ではまだ23区で挙げているところはない。意見書提出をぜひ区議会としてやるべき。平和都市宣言をしている自治体として。


・なす雅之(花マル)

 本会議でも質問したが、いわゆる日本の徴兵制度に関して、違憲であるという国会答弁があったか。

・総務課長

 徴兵に関する国の公式見解は手元にない。

・なす(花マル)

 違憲という答弁があったと記憶しているが、現時点で徴兵制度は違憲とされていても、また内閣が代わって解釈が変わる可能性がある。今小学校や中学校にお子さんお孫さんがいる方について、徴兵制度が違憲でない時代というのが来る危険がある。そういう意味では憲法の解釈変更は重大問題。どんどんなし崩しに、集団的自衛権、徴兵制という風に流れていく。当然新宿区議会としては意見書を出したい。ただ、今の区議会の会派の構成からみると陳情が採択されるとは絶対思えないが、審議するのはいいこと。審議未了というかたちで終わらせるのは絶対だめ。不採択なら不採択で堂々と各会派が意見を述べるべき。審議未了は、区民に見えないところでふたをするということだ。



・中村しんいち(公明)

 公明党としては、どこまでも専守防衛を堅持して、他国防衛のための集団自衛権は断固反対である。閣議決定は、今後の法律を作る上での方向性を内閣として決定したもの。7月15日の内閣法制局長官答弁でも、1972年の基本論理を維持しており、憲法9条と整合する合理的解釈の範囲内といっており、元内閣法制局の阪田氏も今回の閣議決定は従来の政府見解の延長 線上であると述べている。国民に十分説明しなかったのは反省すべきであり、政府がもっと情報提供すべきである。与野党交えて国会の場で、 関連法案が憲法の枠内なのか、解釈が憲法の範囲内か、他国防衛のための防衛ができるかについて議論していくことである。



・宮坂(自民)

 閣議決定について、今中村議員が言ったように、確かに説明が非常に不足していることは間違いない。できうれば、これから法制度に向けた議論を国会で行っていただきたい。



・平間(民主・無所属クラブ)

 会派としては、確かに容認に関しては賛成反対いろいろあるが、やり方として閣議決定が十分な議論と慎重な姿勢があったのかという点で、いかがなものかと思っている。ぜひ新宿区として意見書を提出したいと思っている。


・なす(花マル)

 中村議員の意見は素晴らしい。公明党の立場でそこまで言えるのは素晴らしい。私の妻も平和の問題については公明党に期待する部分がある。やはりきちっと説明してから閣議決定すべきではないか。順番が逆じゃないかと思っている国民も多い。説明責任を十分果たしていないというの は共通認識だ。こういうことが分かっただけでもこの陳情に意義がある。



・田中(共産)
 
 説明責任を果たしてないから問題と言っている陳情ではない。閣議決定そのものが違憲といっている。これまで一貫して自民、民主、法制局が集団的自衛権行使は違憲という話をしていて、憲法改正しか道がないということが踏襲されてきた。それが、安倍晋三氏の個人の諮問機関で集団的自衛権を容認する答申、そのうえで7月1日までの間に決定をするというやり方。集団的自衛権の行使は憲法改正しなければ無理というのが法曹界では当たり前のこと。そこを大きく舵をきったことが問題。憲法を変えた方がいいという方も含めておかしいといっている。閣議決定を撤回するということに立ち戻って議論をする。撤回があって初めて日本の平和を語る議論の出発だろう。



・なす(花マル)
 
 陳情に関しては、議員同士で討議することがとっても素晴らしい。議員同士が議論するのが議会改革。そもそも、憲法を変えて行使容認したらだめ。閣議決定の前に憲法改正すべきという議論は全然違う。



・田中(共産)

 もちろん憲法改正そのもの容認するものでない。今回の安倍内閣のとった態度は憲法改正論者をも納得させるものでないということ。権力を縛る 法を一国の総理が踏みにじった。日本の政治の危機。集団的自衛権にとどまらず、国のあり方、法のあり方にとっても重大なこと。誰が見て 賛成できるものではない。



・のづ(主権)

 特になし。



・なす(花マル)

 傍聴者の発言を認めるべき。


審議以上、休憩 →理事で陳情の扱い議論→採決(否決)

【大人の夏休みの宿題】秘密保護法施行に向けたパブリックコメントの提出(8/24締切)

政府は、特定秘密保護法の12月までの施行に向けた地ならしを急ピッチですすめています。今回のパブリックコメントも、その一つです。


今回は、以下の3項目の意見募集がされています。
(1)「特定秘密保護に関する法律施行令(案)」に対する意見募集
(2)「特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し統一的な運用を図るための基準(案)」に対する意見募集
(3)「内閣府本府組織令の一部を改正する政令(案)」に対する意見募集


意見の出し方
 こちらのリンクから→ 内閣官房のページ
 郵送でも、ファックスでも大丈夫です。住所、ファックス番号は下記のとおりです。
 郵送先は 〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1 内閣官房特定秘密保護法施行準備室「意見募集」係
 ファックス番号は 03-3592-2307 内閣官房特定秘密保護法施行準備室「意見募集」係

☆3つともの意見でも1つだけでも、短い一言でもOK。
 「廃止すべき」「抜本的に見直すべき」と明快な意見を述べることをお勧めします。

秘密保護法」廃止へ!実行委員会の海渡雄一弁護士によるパブコメ案は以下のとおりです。
これを参考に、自分の思いに合う部分をピックアップして作ってみるのはいかがでしょうか。


*********引用***************

パブコメ原案
    作成 海渡 雄一

以下の主張うち、賛同できるものを選択し、ご自身のパブコメの作成にお役立てください。

第1 総論 
〇2014年7月24日、自由権規約委員会より日本政府に対して以下のような勧告意見が出された。
「23.委員会は、近年国会で採決された特定秘密保護法が、秘密指定の対象となる情報について曖昧かつ広汎に規定されている点、指定について抽象的要件しか規定されていない点、およびジャーナリストや人権活動家の活動に対し萎縮効果をもたらしかねない重い刑罰が規定されている点について憂慮する(自由権規約19条)。
日本政府は、特定秘密保護法とその運用が、自由権規約19条に定められる厳格な基準と合致することを確保するため、必要なあらゆる措置を取るべきである。とりわけ下記事項は保障されなければならない。
(a)特定秘密に指定されうる情報のカテゴリーが狭く定義されていること、また、情報を収集し、受取り、発信する権利に対する制約が、適法かつ必要最小限度であって、国家安全保障に対する明確かつ特定された脅威を予防するための必要性を備えたものであること。
(b)何人も、国家安全保障を害することのない真の公益に関する情報を拡散させたことによって罰せられないこと。」
この勧告にしたがって、日本政府はただちに特定秘密保護法を抜本的に見直すべきである。

○特定秘密保護法は国民の知る権利を侵害する憲法21条、自由権規約19条違反の法律だ。違憲な法律は、廃止するしかない。特定秘密保護法をそのままにして、運用基準のレベルでさまざまな監視機関を作ったり、内部通報制度を作っても、有効に機能するわけがない。

〇特定秘密保護法は、既存の国家公務員法や自衛隊法、日米安全保障条約に関連する秘密保全法制度、情報公開制度、公文書管理制度、公益通報者保護制度を含めて、自由権規約19条によって保障される表現の自由・知る権利と国際的に承認されたツワネ原則などに基づいて、より情報公開が図られ、市民の知る権利を保障する方向で、以下の諸点を含む全面的な制度の見直しを行うべきである。
① 秘密指定の立証責任は国にあることを法律に明記する。
② 何を秘密としてはならないかを法律において明確にする。
③ 秘密指定について60年よりも短い期限を法律で定める。
④ 市民が、秘密解除を請求するための手続を法律に明確に定めること。
⑤ 刑事裁判において、公開法廷で秘密の内容を議論できることを法律において保障すること。
⑥ すべての情報にアクセスし、秘密指定を解除できる政府から独立した監視機関を法律に基づいて設置すること。
⑦ 内部告発者が刑事処罰から解放されることを法律上明確に保障すること。
⑧ ジャーナリストと市民活動家を処罰してはならず、情報源の開示を求めてはならないことを法律に明確に定めること。

○運用基準では、「出版又は報道の業務に従事する者と接触する際には、特定秘密保護法第22条1項及び第2項の規定を遵守し、報道又は取材の自由に十分に配慮すること」とあるが、なぜジャーナリストの報道又は取材の自由だけが特に留意され、その他の環境活動家や人権活動家等、公益活動を行う者の情報公開又は情報収集活動が保護されないのか。欧州人権裁判所の判例(2005年2月15日SteelおよびMorris対イギリス事件。通称「マック名誉毀損事件」)によれば、ジャーナリストだけではなく、人権活動家等も同等の保護を受けるべきとされている。

〇特定秘密保護法により起訴された刑事事件の裁判手続において、証拠開示決定がなされた場合には秘密指定を解除しなければならないとされているが(逐条解説57頁)、証拠開示決定に至らなかった場合には、刑事弁護人に対しても特定秘密は開示されないのか。逐条解説57頁によると、「かかる検察官による裁判所への提示のほか、当該捜査又は公訴の維持に必要な業務に従事する者以外の者に当該特定秘密を提供することがない」と記述されており、「検察官」「裁判所」は明記されているのに対して、「弁護人」が明記されていない。裁判所がインカメラ手続を経た上で証拠開示決定を行わなければ、「弁護人」に対してのみ公訴事実となっている特定秘密が提供されないことになり、実質的武器対等の原則に反し、被告人の防御権に対する不当な制約となり許されない。

第2 秘密の指定・解除
○本来は、法律の段階で、せめて政令の段階で、特定秘密の指定と解除、廃棄の各段階において、政府の違法行為や汚職腐敗、環境汚染の事実などを秘密指定してはならないことをきちんと書き込むべきだ。そして、このような事項を違法に秘密指定したり、これを黙認した公務員に対して懲戒責任を問えるようにするべきだ。

○特に遵守すべき事項として、「公益通報の対象事実その他の行政機関の法令違反の隠蔽を目的として、指定してはならないこと。」が決められた。これは、「公益通報の対象事実その他の行政機関の法令違反の事実を指定してはならないこと」を法律、せめて政令のレベルで明記するべきだ。

○防衛秘密指定の別表該当性については、別表を多少詳細にしたように見えるが、無限定な規定が極めて多い。「情報手段を用いて収集した情報」(別表第1号ロa)「国内外の諸情勢に関する見積もり」(ニa)、防衛力の整備や能力の見積もり、計画、研究(ニbc)など、余りにも広範である。

○外交秘密指定の別表該当性については、別表を多少詳細にしたように見えるが、無限定な規定が極めて多い。「各国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針」、「ハaからcまでに掲げる事項に関する情報の収集若しくは分析の対象、計画、方法、情報源、実施状況又は能力」など、余りにも広範である。

○テロ活動別表該当性については、別表を多少詳細にしたように見えるが、無限定な規定が極めて多い。「重要施設、要人等に対する警戒警備」「サイバー攻撃の防止」「情報収集手段を用いて収集した情報」など、余りにも広範である。

○特定有害活動(スパイ活動)別表該当性については、別表を多少詳細にしたように見えるが、無限定な規定が極めて多い。「重要施設、要人等に対する警戒警備」「サイバー攻撃の防止」「情報収集手段を用いて収集した情報」など、余りにも広範である。

〇外交秘密指定・テロ活動・特定有害活動の別表該当性については、「外国の政府等との協力の方針又は内容のうち、当該外国の政府等において特定秘密保護法の規定により行政機関が特定秘密を保護するために講ずることとされる措置に相当する措置が講じられるもの」として、外国政府等の措置の有無という、当該外国によっては当事者にとって極めて調査が困難な事由を秘密指定の基準としており、予見可能性がなく妥当ではない。

第3 適性評価
○ 医療機関に対して個人の医療情報の照会を行うことは、医師に対して守秘義務違反の情報提供を強要することとなる。

〇適合事業者の従業者についての適性評価は、「契約後当該事業者が特定秘密の取扱いの業務を行うことが見込まれることとなった後に実施する」とされており、まだ契約締結が不確かな「見込まれる」という状況であっても、契約を締結するために適性評価に進んで応じざるを得ない状況を作り出している。

〇運用基準では、面接などで「疑問点、矛盾点その他の事実を明らかにすべき事項がないかどうかを確認することを基本とし、これにより疑問点が解消されない場合等に、公務所等への照会を行うものとする。ただし、調査を適切に実施するために必要があるときは、これらの手続の順序を入れ替えて実施することを妨げない」として、「調査を適切に実施するために必要があるとき」という極めて不明確な要件で、要件充足の判断手続も明らかでないまま、評価対象者の極めて個人的な情報について公務所又は公私の団体に対して調査を行うことが可能とされ、原則と例外が逆になってしまうおそれがある。

第4 第三者機関
○独立公文書管理監について、内閣府令に設置根拠だけは作られたが、その構成メンバーの選任基準は全く明確にされていない。事前の報道では防衛省、外務省、警察庁の審議官レベルで構成するとされていた。これでは同じ穴のムジナだ。

○独立公文書管理監は秘密の指定、解除について、行政機関を管理監督するというが、独立性を確保するには、政令レベルせめて運用基準で、秘密指定行政機関に帰るような出向人事は否定しなければ、独立性は確保できない。

○独立公文書管理監が特定秘密の開示を求めても、行政機関は「安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがないと認められない」ときには、開示を拒否できるとされている。特定秘密に対する完全な開示の権限を持たないような、第三者機関は意味がない。

○知る権利と安全保障に関する国際基準であるツワネ原則は、すべての情報に対するアクセスを認められた、独立第三者機関が必要であるとしている。独立公文書管理監はこのような機関に該当しない。

第5 内部通報の実効性
○内部通報窓口を19機関と独立公文書管理監に設置したとされるが、法律や政令中に、政府の法令違反について秘密指定をしてはならないという規定がない以上、公務員が、その秘密指定が秘密保護法に違反していると確信できるなどという場合はほとんどあり得ず、公益通報の実効性は全くない。

○内部通報は公務員が秘密の指定などが秘密保護法等に従っていないと考えたときにできるとされた。しかし、秘密保護法自身が政府の違法行為等について秘密指定を禁止していない以上、公務員が秘密の指定などが秘密保護法等に従っていないと考えられるような場合はほとんど想定できない。

********引用おわり**********

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