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「信長の城」(岩波新書)を読んで(弁護士 笹山 尚人)

信長の城


 岩波新書、「信長の城」を読了しました。著者は千田嘉博氏。略歴によりますと、1963年生まれ、城郭考古学がご専門の、奈良大学文学部教授でいらっしゃいます。

 織田信長という武将の足跡を、彼が暮らした城の状況からひもといていこうというものです。城の発掘調査や、内部に立ち入った人の見聞録に基づいて想定していくので、説得力があります。ちょっと城の素人からしますと、ビジュアル的に想像しにくいところがあるので、もう少し想像図などを含めて立体的に表現していただけるとさらにわかりやすかったかと思います。

 しかし、大変面白かったです。みなさんに広くお勧めします。
 これを読むと、織田信長が決してはじめから戦国武将であったわけではなく、最初は有力豪族の中の筆頭豪族のような立場にあったこと、それがのし上がって行くにつれ家臣を階層的に編成して自らに権力を集中する、専制君主としての戦国大名になっていったことがわかります。
 歴史はしばしば講談調に語られますが、それが正しいものであったのか、常に検証が必要です。織田信長についても子ども向けに書かれた書籍でも誤っているのではないかという記述を見かけます。私はこうした検証書籍が好きですが、最近は新書でこうした書籍を多く読めることになったのは嬉しい限りです。

 歴史の検証の重要性については、ぜひ、現在の政権与党に就いている人たち、私の同業者をトップに仰ぐ政党の人たちなどにも分かって欲しいですよね。
 そして、日本が世界からどのような目で見られているのかということについても、意識してもらいたいと考えます。
 確かめられている事実について、謙虚であることも必要と思います。間違ったおこないであっても、それをなかったことにすることはできません。起こしてしまった過ちを、まずは謙虚に認めることからしか、出発できないはずです。

 ろくに正確な知識もないまま、歴史について誤った言説をふりまいて、世界から物笑いの種になるようでは、結局は身を滅ぼすことになります。
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