スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

憲法9条を守り活かしていくために、今こそ民意を反映する選挙制度を!(今泉)

2月4日の9条の会総会で行った講演の要旨を以下に
転記いたします。


第1 選挙制度を巡る情勢

1 定数不均衡是正と、定数削減を抱き合わせで強行しようという動き

○ 民主党政治改革推進本部(1月18日)
 「衆議院議員の比例定数80削減法案」と「1票の格差是正法案(0増5減案=福井、山梨、徳島、高知、佐賀の小選挙区の各定数を3から2にする)」を合同会議で満場の拍手で了承

○野田首相施政方針演説(1月24日)
 「誰よりも、政治家自身が身を切り、範を示す姿勢が不可欠です。既に、違憲状態と最高裁判所から指摘されている1票の格差を是正するための措置に加えて、衆院議員の定数を削減する法案を今国会に提出すべく民主党として準備しているところです。与野党で胸襟を開いて議論し、この国会で結論を得て実行できるよう、私もリーダーシップを発揮してまいります。」

→消費税増税などで国民に痛みを強いるために、国会議員も身を切るという理屈。
→議員定数削減が議員の身を切ることになるのか?議席は議員のものではない。

第2 小選挙区制度の矛盾、そして比例定数削減のもたらす結果

1 現行制度(比例代表小選挙区並立制)での民意の歪曲

(1) 得票率と獲得議席との差 ・・・2009年総選挙(政権交代選挙)より
【民主党が獲得した議席】  308議席(64.17%)
   内訳:小選挙区221議席(73.67%)比例87議席(48.33%)
【民主党の得票率】  小選挙区47.43% 比例42.41%

 ・民主党は、4割台の得票率で6割を超える議席占有率。
 小選挙区の数のマジック。2009年総選挙で民主党に地滑り的な勝利をもたらした一因は膨大な死票を生む小選挙区制を中心とした選挙制度の仕組みにある。

(2)大量の死票
  死票3270万票/投票総数7058万票(死票率46・3%)
  全国の300の小選挙区のうち87選挙区では「死票」率が過半数。
 ※・東京では25選挙区のうち12選挙区、大阪では19選挙区のうち10選挙区で「死票」率が半数を超えた。
→有権者の過半数が支持しない候補者が全有権者を代表するという矛盾。
  ・高知1区では「死票」率が67・5%に達して全国最高となり、当選者の獲得票は有効投票の3分の1以下となりました。秋田3区(62・6%)、東京4区(62・5%)、山梨2区(62・4%)、神奈川4区(62%)でも「死票」率が6割を超えた。

2 政治と政治家の劣化、高まる政治不信の根源にある小選挙区制の弊害

・大政党有利の選挙、ムード主体の選挙で勝敗が決まる
・チルドレンの大量増殖、議員の劣化。
・虚構の多数が生む、世論と国会の距離、政治不信

3 定数削減が生み出すもの ~さらに強まる民意の歪曲

【現行】 
民主308 自民119 公明21 共産9 社民7 みんな5 国民新3
(64.17%) (24.79%) (4.38%) (1.88%) (1.46%) (1.04%) (0.63%)

【比例80削減】
民主274 自民94  公明10 共産4 社民3 みんな4 国民新3
(68.50%) (23.50%) (2.50%) (1.00%) (0.75%) (1.00%) (0.75%)

⇒ 限りなく完全小選挙区制に近づけ、多様な民意をいっそう切り捨てる仕組み。
⇒ 多様な民意を制度的に消し去るもの。
削減の本当の意図は、公約違反が批判される国会、第三勢力への国民の支持が流れることを防ぐことにある。
⇒ 定数削減で削られるのは国民の声。比例代表は、得票数に応じて政党の議席が決まるものであり、多様な民意を反映するもの。比例の議員を「ムダ」というのは、多様な民意を「ムダ」というのに等しい。

4 経費の削減ということについて

○国会議員一人当たりの経費(秘書給与等も入れて)約7000万円→比例定数80削減で約56億円

○一方、
・政党助成金約320億円
・衆議院議員の給与2100万円(半分にすれば48億円浮く)。
 →しかし、民主党は政党助成金と給与には手をつける気はない。輿石幹事長「政治家にも生活がある」発言。

 →本当の意味で「身を切る」意思はない。比例定数削減の本当の狙いは、権力維持のため。

5 国会議員の定数をどう考えるか
 
 諸外国との比較

  ○日本は,OECD加盟33国中32位,G7中6位
  ○日本が小選挙区制度の模範としたイギリスは6000万人の人口で下院の議員定数が650
  ○G7(アメリカ除く)の議員定数を日本の人口に換算すると,
    イギリス:約1390,イタリア:約1380,ドイツ:約960
    フランス:約1210,カナダ:約1210

   →日本の国会議員は少なすぎる。人口比からして衆議院定数1000でもおかしくない。多様な民意を反映するために必要な規模。

 6 あるべき選挙制度は?

 ○やはり、民意を正確に反映する比例代表制(定数不均衡問題も解決する)
  全議席比例とした場合の獲得議席(2009年衆議院選挙)
【現行制度】民主308 自民119 公明21 共産9 社民7 みんな5 国民新3
【完全比例】民主204 自民128 公明55 共産34 社民21 みんな2 国民新8

 ○民主・自民以外も抜本改正の必要性では一致している
→小選挙区制を廃止するかつてないチャンス

 7 連用制について

 ○公明党が提起をし、社民党が乗っている小選挙区比例代表連用制
 【現行】(2009年東京選挙区を例に)
小選挙区 民主 21 自民4
比例得票 民主 280万 自民176万 公明71万 共産66万 社民30万
→これを、1から割っていって、多い順に議席を配分する(=ドント式)
 【連用制】(同上)
  比例得票を、小選挙区獲得議席+1で割っていく(=変形ドント式)
→民主は22、自民は5で比例得票を割っていく
→結果、小選挙区で議席をとった政党は劣位になり、第3政党以下の議席が現状よりは増える結果となる
 
○しかし、制度として欠陥、違憲の疑いも。
・比例代表候補は、小選挙区候補が多数当選すると当選できない仕組み
→比例候補は、自分の党の小選挙区候補が落ちることを望む?
→矛盾解消のため、一票制とされる危険性→小選挙区制への一本化と変わらない
・一票の価値が22分の1になるという点で違憲の可能性もある
・抱き合わせで、比例80削減が実現すれば、小選挙区の弊害は無くならない。

第3 是非、できることから
 ・リーフレット・署名を普及して下さい
 ・9の日宣伝などの街頭で宣伝して下さい
 ・各種会合などで定数削減の問題を扱って下さい
  (呼んでいただければ当事務所の弁護士も話し手として参加します)
 ・地元の議員や議会に働きかけて下さい
 ・新聞への投書をして下さい。ブログやツイッターなどで発信して下さい
 ・2月6日午後5時半~新宿西口で宣伝行動
 ・3月7日午後2時~国会行動を予定
 ・リーフレット(野田リーフ)
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Author:東京法律事務所憲法9条の会

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
東京法律事務所9条の会
検索フォーム
リンク
QRコード
QR
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。