本日、台東9条の会の木村さんの案内で、浅草寺とその周辺の戦跡を巡るツアーを行いました。約30名の申込みがあり、二手に分かれてのツアーとなりました。
浅草寺の境内には、東京大空襲で焼け残った銀杏の木や平和地蔵尊、母子地蔵尊、浅草大平和塔、戦災供養地蔵尊といった戦跡がたくさん残っています。ひとつひとつを丁寧に案内して頂きました。


私自身、浅草寺は何度か観光で来たことはあったのですが、こうした戦跡の存在をほとんど知りませんでした。黒こげになった樹皮の生々しさは、戦争がまだそう遠い話ではないことを実感させてくれます。

浅草大平和塔には、ノーベル平和賞受賞者湯川秀樹氏の筆による「みたまよ/とこしえに/安らかに/われら守れん/世界の和」という碑文が置かれています。
湯川博士は、初代原子力委員会委員長。しかし、湯川博士は、安全性を軽視して原発導入を急ぐ財界の意向に抗議し、就任1年後に辞任したとのこと。湯川博士が危惧したとおり、その後の財界主導の原発推進政策が、福島の事故につながったのです。

言問橋(ことといばし)は、大空襲の犠牲者で埋め尽くされ、欄干が見えないほどだったそうです。今は、スカイツリーがよく見えるスポットとして、橋の近くを観光客が行き交っています。


何も意識しなければ、気付かずに通り過ぎてしまう戦跡の数々。記憶を継承していくということの大切さを改めて感じました。
なお、ツアー終了後は、東京大空襲でも焼け残ったという神谷バーにて懇親会。名物の「電気ブラン」を飲みました。
昔は目新しいものには「電気」を付けていたというのが名前の由来とのこと。味音痴のため味の善し悪しは分かりませんが、飲みやすいブランデーでした。
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