スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「民主主義」を「経験する」(弁護士 笹山 尚人)


 年が明けてから、労働組合の春闘に向けた学習会で、講師としてお話しさせていただく機会が何度かありました。私はその中で、「民主主義」を「経験」する、ということの大切さをお話しして、ぜひ労働組合にもそれにトライしてもらいたいと話しています。小耳に挟んだ話によれば、これが意外と好評のようです。

 私は、「民主主義」とは多数決だと思っていません。様々な意見を出してもらい、お互いに交換し、討論を尽くす。その中で少数意見を排除せず、合意できることを見いだすこと、決めた方針を実行してみること、相手にぶつかっていくこと、そのレスポンスをまた全体に返してさらに討論すること。そんなイメージで理解しています。自分の意思を表現し、相手の意思も聞いて反芻。相手にぶつかってみて、どこまでなら自分たちの願いを叶えられ、どこまでなら無理なのか。無理なことを通すにはどうしたらいいかをまた考える。民主主義とは、私たちがことにあたるときの、一人一人が主人公になるための、そんなシステムではないかと考えています。

 そんな民主主義を、もっともっと経験してみよう。私たち一人一人が、もっともっと主人公になってみよう。そういう経験を経て、自分たちの願いに一歩でも近づける成果を獲得できたのなら、その喜びは、参加した全員で共有できるのではないでしょうか。

 そういう経験をするのは、労働組合で行うとは限らないけれど、労働組合こそ、そうした民主主義を本来実践する組織ではないでしょうか。職場の意見を討論して、要求を練り上げ、会社に要求し、会社のレスポンスでどうするかをまた討論する、といった活動をするのですから。労働組合法が労働組合に民主主義を求めているのは、このような趣旨だと私は理解しています。

 この日本で、そんな民主主義の経験をしたことがある、といえる人はどれくらいいるのでしょう。労働組合や社会運動の下火が叫ばれて久しい今日、驚くほど少ないのではないのでしょうか。だからこそ、私たちは、もっともっと民主主義を経験して学び取る必要がある。これが私の問題意識です。

 今、国会で議論されている比例定数削減の問題は、この民主主義を脅かす重大な問題だと考えます。政府の提案どおりにすると、国会はほとんどが民主党と自民党の議員でしめられます。しかし、この両党は、憲法9条を変えるという点でも、大企業中心の経済政策を推進するという点でも、本質的な差異がない政党です。しかし、国民の意識は両党の政策と同じでしょうか。家計を暖かくする庶民の生活重視の経済政策や、戦争のない平和な日本と世界を求める、そんな声は数多く存在します。国民の意識とずれた討論しかできない国会で、民主主義が尽くされるでしょうか。

 衆議院比例定数を80削減するということが必要なのか。そのことを徹底して議論し、決めた意見を国民として政党や政府にぶつける。これも、私たちの「民主主義」の「経験」です。

2012年2月20日 弁護士 笹山 尚人

                                   
 
スポンサーサイト
プロフィール

東京法律事務所憲法9条の会

Author:東京法律事務所憲法9条の会

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
東京法律事務所9条の会
検索フォーム
リンク
QRコード
QR
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。