集団的自衛権と民間軍事会社

シリアで武装勢力に拘束された湯川氏がPMC(民間軍事会社)の代表であったというニュースにショックを受けました。

自民党は少なくとも2005年ころには自衛隊のPKO活動に海外の民間軍事会社を活用することを検討していたようですが、
日本にもすでに民間軍事会社が出来ていたということは、ほとんど知られていなかったのではないでしょうか。しかも、自民党地方議会議員や田母神氏が支援していたということも言われています。
湯川氏個人の「自己責任」というような話で終わらせられるものでは決してなく、根深い問題があるように思われます。

集団的自衛権行使容認によって、他国の紛争に介入していくことになる自衛隊が海外で民間軍事会社を活用したいという動機は飛躍的に高まっていると思われます。それをビジネスチャンスととらえる日本人が出てくるのは当然なのかもしれません。

武器輸出の緩和で軍需産業が儲け、他国の紛争への介入で民間軍事会社が儲ける。

これによってアメリカのような「普通の国」になることができるのかもしれませんが、
それによって失われるものは、途方もなく大きいのではないでしょうか。(今泉)

参考
「きっこのブログ」
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2014/08/post-9a59.html
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憲法と私(永盛)

それは、高校時代のことである。はじめて憲法を通読した私は、文字通り、目から鱗が落ちた思いだった。貧富の違いやいわれなき差別が存在していることに疑問を抱き始めていた私に、世界中の人々が飢えや恐怖から解放され、安らかに生活できる社会の建設を目指す憲法は、理想の実現に向かって努力することが重要であることを教え、力づけてくれたのである。

長じて、私はこの憲法の理想が、誰かの頭の中で考え出されたものではなく、どうしたら戦争をなくすことができるかという、悲願の達成に向けた人類の努力の中で生まれたものであることを知った。

アレクサンダー、ジンギスカン、ナポレオンの例を出すまでもなく、かつては英雄とは戦いに勝利して広大な領地を得た者に与えられる称号だった。それが明らかに変わったのは、「戦争の世紀」と呼ばれる20世紀になってからである。科学の進歩によって武器の破壊力は飛躍的に増大し、騎士や兵隊といった戦闘員ばかりでなく、多くの罪もない市民にまで犠牲が拡大する。ここで初めて戦争は悪いことであるという認識が世界中に広がり、第1次世界大戦後、初めての平和を維持するための国際機関として、国際連盟が発足し、不戦条約など、戦争を防止するための努力が始まったのである。

しかし、それにもかかわらず、第2次大戦が起こり、その反省をふまえて国際連合が創立された。それ以前と大きく異なったのは、飢餓や貧困、差別などが戦争を引き起こす大きな原因であるとして、基本的人権の保障に力を入れたことである。

そのような時代に生まれた日本国憲法は、この世界的な大きな流れの中に位置づけられている。「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」との前文中の宣言はそのことを物語っている。

確かに、憲法の理想を実現するには、今後も多くの年月と努力が必要となろう。しかし、その理想を放棄し、こともあろうに「積極的平和主義」の名の下に、再び武力による支配を目指し、さらに天皇制独裁国家の復活を企てる、安倍政権の暴挙はどんなことがあっても許すわけにはいかないと考えるのである。

日本なんかどうにでもなってしまえ(?!)

読者の皆さん、こんにちは。
ぷーと申します。
以前、東京法律事務所で事務員として働いていましたが、韓国人男性との結婚を機に韓国に移住しました。

今日は最近あった、ちょっとショックな出来事について書こうと思います。

家でニュースを見ていたときのことです。日本で竜巻が起こったというニュースが流れたとき、義父母が東京の家族は大丈夫かと心配しながら、義母がこんなことを言いました。

「人ってズルいわよね。昔は日本の災害のニュースが流れると、えぇい、日本なんてどうにでもなってしまえって思ってたのに、こうして家族になってみると、大丈夫かと心配になるんだから」

私は一瞬、少しショックを受けました。ただ、義母の名誉のために言っておきますが、こういう韓国人は思ったよりも多いのです。

韓国で暮らす前に、旦那に言われたことがあります。

「韓国人は基本的に日本が嫌いだ」

実際暮らしてみて、日本人だからといって差別をされたり、嫌な思いをしたことはありません。

ただ、日本のニュースは毎日のように流れ、特に政治がらみのニュースはほとんどが韓国の立場とは対立する内容です。
安倍首相をはじめとする政治家の発言、ヘイトスピーチ等が大きく扱われ、例えばしばき隊などのニュースはほとんど取り上げられません。これは日本国内の問題はもちろん、韓国のメディアの問題も関係していますが、、、

このような状況の中で、直接の知り合いに日本人がいたり、日本に関心をもって、少し勉強した人でなければ、日本という国がとても敵対的にうつるに違いありません。個人に対して攻撃することは、ほとんどありませんが、日本という国、国民全体に対して攻撃的になることは、しばしば目にしてきました。
悪感情が悪感情を生み、お互いに歩み寄る機会を失っているのだと思います。

ただ、義母のように、日本を嫌いだからと言って、個々の日本人を嫌悪したり攻撃することはほとんどなく、気に入ってもらえれば、日本への印象も変えることが出来るのです。
韓国人の中には、時に政治的な質問をぶつけて、警戒の態度を示す人もいますが、韓国の立場に理解を示すと、コロっと態度を変えて、急に親切になったりするものです。

この間、市民レベルの交流がだいぶ進み、文化を通した交流も進んでいます。日本に対する印象も変わりつつあります。しかし、今の日本政府の動きは、そうした流れを妨害する、大変危険な動きです。

敵対と攻撃からは憎しみしか生まれません。国レベルでの対話が、両国の友好の大きな一歩になることは間違いありません。日本政府の方向転換が早急に求められると感じました。

ナチスの手口と安倍政権

7月29日の麻生太郎副総理兼財務相の

「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。
誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」

との発言が物議を醸しています。
「ナチスの手口に学ぶ」というのは、単なる麻生氏個人の失言にとどまらない、
今の政権の本質を示唆するものであると思います。

ナチスは、ワイマール憲法を改正することなく、全権委任法を「合法的」に成立させ、
憲法を骨抜きにする独裁政権を樹立しました。

今安倍政権が行おうとしているのは、明文改憲をする前に、
憲法の解釈変更や国家安全保障基本法によって集団的自衛権を認めることで事実上憲法9条を骨抜きにし、
秘密保全法によって表現の自由、取材の自由の規制を認めることで事実上憲法21条を骨抜きにするということです。

麻生氏がナチスの手口から学ぶのであれば、
私たちが改めて学ぶべきは、つい80年前に、
なぜ善良なドイツ国民がナチスに心酔し、独裁を許し、破滅への道を選択したのか、
ということであろうと思います。(今泉)

「信長の城」(岩波新書)を読んで(弁護士 笹山 尚人)

信長の城


 岩波新書、「信長の城」を読了しました。著者は千田嘉博氏。略歴によりますと、1963年生まれ、城郭考古学がご専門の、奈良大学文学部教授でいらっしゃいます。

 織田信長という武将の足跡を、彼が暮らした城の状況からひもといていこうというものです。城の発掘調査や、内部に立ち入った人の見聞録に基づいて想定していくので、説得力があります。ちょっと城の素人からしますと、ビジュアル的に想像しにくいところがあるので、もう少し想像図などを含めて立体的に表現していただけるとさらにわかりやすかったかと思います。

 しかし、大変面白かったです。みなさんに広くお勧めします。
 これを読むと、織田信長が決してはじめから戦国武将であったわけではなく、最初は有力豪族の中の筆頭豪族のような立場にあったこと、それがのし上がって行くにつれ家臣を階層的に編成して自らに権力を集中する、専制君主としての戦国大名になっていったことがわかります。
 歴史はしばしば講談調に語られますが、それが正しいものであったのか、常に検証が必要です。織田信長についても子ども向けに書かれた書籍でも誤っているのではないかという記述を見かけます。私はこうした検証書籍が好きですが、最近は新書でこうした書籍を多く読めることになったのは嬉しい限りです。

 歴史の検証の重要性については、ぜひ、現在の政権与党に就いている人たち、私の同業者をトップに仰ぐ政党の人たちなどにも分かって欲しいですよね。
 そして、日本が世界からどのような目で見られているのかということについても、意識してもらいたいと考えます。
 確かめられている事実について、謙虚であることも必要と思います。間違ったおこないであっても、それをなかったことにすることはできません。起こしてしまった過ちを、まずは謙虚に認めることからしか、出発できないはずです。

 ろくに正確な知識もないまま、歴史について誤った言説をふりまいて、世界から物笑いの種になるようでは、結局は身を滅ぼすことになります。
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